釣りダネ

釣りの特ダネ「釣りダネ」を紹介します。

群れの中では無く群れの前方にルアーを投げろ!?群れの先頭に居る魚はお腹が減っている!

みなさんこんにちは釣りダネです。

青物を堤防で釣ったりしていると周りの人の竿が一斉に曲がりだして群れが近づいているのが分かる事ってありますよね?

近づいてきた魚を出来るだけ高い確率で釣れるように今回は群れる魚たちの特徴について調べてみた結果群れの前方の魚にルアーをプレゼンテーションする方が釣れる確率が高いのではないかという結論になりました

 

群れ前方や外側に位置する事のメリットとデメリット

メリット:

いち早く餌にありつける可能性が高くなる。

先頭にいる魚たちは群れの他の魚と比べてより餌に近い場所に位置することができますので捕食出来るチャンスが増えます。

 

群れの行き先を決めることが出来る。

群れの後方に位置する魚たちは群れの前方の進路に従う傾向があるようで餌を探す場合や危険回避などを行う場合にいつ、どの方向に進むのかの決定権は群れの前方に位置する魚にあるようです。

 

デメリット:

内側よりも外敵に攻撃されやすい。

群れを狙う捕食者は最も攻撃しやすい相手を選んで狙い撃ちにします。群れの外側や前方に位置している魚たちは捕食者からすればターゲットにしやすい相手となりますので危険なポジションであるといえます。

 

特徴をまとめると

以上の事から群れの前方に位置することはハイリスクハイリターンであると言え、ある程度の危険を承知してでも餌を食べたいような群れの中でも比較的活性の高い魚が位置する場所だと言えます。

 

群れの内側や後方に位置する事のメリットとデメリット

メリット:

先頭の魚達の背後を泳ぐことで効率良く泳ぐ事が出来る。

競輪選手やマラソン選手が先頭の選手の背後にぴったりとくっついて走る事は流体力学的な抵抗を低減する効果があります。これと同様に魚の背後にくっついて泳ぐ魚は前を泳ぐ魚よりも省エネで泳ぐことが出来ます。

 

デメリット:

先頭の魚が食べた餌の残り物を食べる可能性が高くなる。

前方に位置している魚が先に餌を食べる確率が高くなりますので餌が少ない場合は自分たちの取り分が少なくなる可能性が高くなりますし、最悪食べられない事もあるでしょう。

先頭の魚たちがえら呼吸して排出した水の中を泳ぐので酸素量が少ない。

酸素は水に溶けにくい気体ですので水中の酸素量は空気中の酸素量と比較すると遥かに少ないです。

ただでさえ少ない酸素を前方に位置している魚に奪われるわけですから激しい運動はしづらい状態であるといえるでしょう。 

 

特徴をまとめると

こちらは前方に位置していた魚達とは反対にローリスクローリターンのポジションといえるでしょう。

群れの配置は時折入れ替わることもあるようで十分餌を食べ終わった魚たちは群れの後方に再移動するかもしれませんね。

 

先頭に位置する魚はアスリート向き

餌を食べ終わった魚は後方に回るかもしれないと言いましたが朝まずめなどではほとんどの魚がお腹が空いています。

そんな時はどんな魚が先頭に位置するのでしょうか?

 

色々な論文を調べる中で分かったのですが、実は同種の魚の中でも人間と同じように運動に向いている魚が居たり、向いていない魚が居たりします。

Shaun S.Killenのグループは魚の運動能力と群れの位置についての関係について研究しており、その論文によると(引用文献1)魚が群れの何処に位置するのを好む傾向にあるのかは運動能力と関係があり、最も優れた運動能力を持っている魚は群れの先頭に位置する傾向が高くなると示しています。

特に最大代謝率と最大酸素摂取量との関係が深いようで、この二つの数値が低い魚は群れの後ろに位置する傾向にあると示しています。

 

まとめ 

以上群れを形成する魚の特徴について簡単にまとめてみましたがいかがでしたでしょうか?

釣り人目線で考えると群れの前方の魚の方が活性が高いということから前方の魚にルアーをプレゼンテーションする方が良いのではないかと思います。

また朝まずめが始まったばかりで群れ全体が餌をとっていない場合は運動能力の高い魚が前方に位置する可能性が高いと仮定すれば身の締まった美味しい魚を食べたければ前方の魚を釣った方が良いのかなんて事も思いつきますよね?

今度群れている青物などを釣った場合は釣れた魚の群れの位置と味の関係なんか考えながら食べてみるのもおもしろいかもしれませんね。

それでは。

 

 1.Shaun S.Killen,Stefano Marras,John F.Steffensen,David J.McKenzie 2011. Aerobic capacity influences the spatial position of individuals within fish schools